260429 『工具』DIYから超硬合金の鏡面磨きまで【ものづくり系ポッドキャストの日】 TT113
ものづくり系ポッドポッドキャストの日の企画、「工具」をテーマに、実家の土木業というルーツから現在の超硬合金メーカーでの専門的な業務までを語ります。
【主なトピック】
家庭でのDIYと愛用工具: 実家から譲り受けた14.4Vのインパクトドライバーを活用した、亡き愛猫のためのメモリアル棚作りについて。また、友人や教え子から贈られたバンドソーやベルトサンダーについても紹介します。
超硬合金の組織観察準備: 金属組織を観察するために欠かせない「鏡面磨き」の世界。エアー式リューターやダイヤモンドペーストを用いた手作業のこだわりから、素材(コバルト含有量)による研磨の難易度、自動研磨機の仕組みまで深掘りします。
会社での最近の活動: 職場の設備管理のためにM5Stackで自作した電力計(クランプメーター)や、中国の輸出規制に伴う主原料タングステンの調達難といった製造業界が直面するシビアな現状を考察します。
実用的なDIYから金属材料製造の現場まで、工具への愛着とこだわりについて話したエピソードです。
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この録音は2026年4月29日に行われたポッドキャストで、テーマは**「工具」**です。話し手は、実家の環境、家庭でのDIY、そして勤務先である超硬合金メーカーでの仕事という3つの観点から工具について語っています。
1. 工具に興味を持った背景と家庭でのDIY
話し手の実家は土木系の施工(家の基礎や道路工事など)を行っており、幼少期から身の回りには多くの工具がありました。当時はそれほど興味がありませんでしたが、社会人になってから関心を持つようになったといいます。
インパクトドライバー: 実家では仕事用にハイコーキ(HIKOKI)のインパクトドライバー(20数ボルトのものなど)を多用していますが、仕事用としてはパワーが弱くなった14.4Vのモデルを譲り受け、家庭でのDIYのメイン工具として使用しています。最近では、亡くなった飼い猫の遺骨や遺灰を飾るための棚をテレビ横のスペースに自作する際に使用しました。
バンドソー: 高校の同級生から結婚祝い(あるいはそれに類する機会)で贈られた小型のものを所有しています。細長いものの切断や、細かい細工で曲げて切りたい時に重宝しています。
ベルトサンダー: 高専の教員時代にロボコンの顧問をしていた際の教え子から贈られたものです。使用頻度はそれほど高くありませんが、バリ取りや面取りに便利です。
丸ノコ: 実家から譲り受けたナショナル製の古いモデルです。小型で使い勝手が良く、バンドソーではパワー不足を感じるような木材のカットに使用していますが、危険を伴うため取り扱いには注意を払っています。
2. 職場(超硬合金素材メーカー)での工具
話し手は超硬合金の素材メーカーの技術部に勤務しており、そこでの工具事情についても詳しく述べています。
一般的な電動工具: 素材メーカーであるため、機械の組み立てや切削をメインとする職場ほど工具は充実していません。部署には非常に古いナショナル製の電動ドリルがあり、今でも現役で動いています。話し手はこのドリルと複数のドリルビットを一緒に持ち運べるよう、専用の箱を自作しています。より高性能なインパクトドライバーが必要な際は、他の部署から借りて使用しています。
工具箱: 部署には**KTC(京都機械工具)の移動式ツールボックス(ワゴン)**が備え付けられています。
3. 金属組織観察のための特殊な加工工具
超硬合金メーカー特有の作業として、金属組織を観察するために表面を鏡面に仕上げる加工があります。
リューター(ポリッシャー): エアーで回転するリューターを頻繁に使用します。先端にダイヤモンドペースト(ワセリンとダイヤモンドパウダーを混ぜたもの)や紙やすりをつけ、バフで磨き上げます。
磨き加工の特性: 超硬合金は、硬い**炭化タングステン(WC)の粒子と、それを結合する比較的柔らかいコバルト(Co)**で構成されています。コバルトの含有量が多いほど、手作業で磨くと曇りやすく、鏡面仕上げが難しくなります。逆に、コバルトが少なくWCの粒径が細かいほど鏡面にしやすいという特徴があります。
自動研磨機: 手作業ではばらつきが出る場合や、サンプルが複数ある場合は自動研磨機を使用します。ペットボトルの蓋ほどのサイズにカットしたサンプルを樹脂に埋め込み、水を引きながら5種類ほどの番手のプレートで、各工程10分程度かけて段階的に磨き上げます。
4. 最近の活動と今後の展望
計測と自作: 最近は設備の消費電力を測定するため、M5Stackを使用してクランプメーター(電力計)を自作し、パソコンで遠隔監視できるようにしています。
今後の関心: せっかく超硬合金メーカーに勤めているので、将来的には超硬合金製の工具を自作することにも興味を示していますが、現在はまだそこまで手は広げられていないとのことです。
このポッドキャスト(2026年4月29日配信)では、語り手が自身のルーツや現在の仕事を通じて関わっている**「工具」**について、非常に多角的な視点から詳細に語られています。
1. 導入と背景
配信の経緯: 前回の音源に別の音声が混ざっていたため、今回は再アップロード版となります。樋口清典氏の周辺で工具が話題になっていたことをきっかけに、自身の身の回りの工具について話すことに決めたとしています。
工具への興味: 実家が土木系の施工(家の基礎や道路工事など)を営んでいたため、幼少期から工具が豊富な環境にありましたが、当時はあまり興味がありませんでした。社会人になってから、現在のように工具へ関心を持つようになりました。
2. 家庭でのDIYと愛用工具
実家の仕事場から譲り受けたものや、知人からの贈り物を大切に使用しています。
インパクトドライバー: 実家では仕事用にハイコーキ(HiKOKI)の強力なモデル(20数Vなど)を使用していますが、話し手は仕事用としてはパワーが落ちた14.4Vのモデルを譲り受け(あるいは買い取り)、家庭用メイン工具として活用しています。最近では、亡くなった愛猫の遺骨や遺影を飾るための二段のメモリアル棚を自作する際に使用しました。
バンドソー: 高校の同級生からお祝いで贈られた小型のものを所有しています。細長いものの切断や、細かい曲線切りなどの細工に重宝しています。
ベルトサンダー: 高専の教員時代にロボコンの顧問をしていた際の教え子から、結婚祝いとして贈られたものです。バリ取りや面取りに使用されています。
丸ノコ: 実家から譲り受けたナショナル製の古いモデルです。小型で使い勝手が良く、バンドソーではパワー不足を感じるような厚い木材のカットに使用していますが、危険を伴うため取り扱いには細心の注意を払っています。
3. 職場(超硬合金素材メーカー)での工具事情
話し手は超硬合金の素材メーカーの技術部に勤務していますが、組み立てや切削がメインの職場ではないため、工具の充実度はそれほど高くないと述べています。
電動ドリル: 部署には非常に古いナショナル製の電動ドリルがあり、今でも現役で動いています。ドリルビットを複数収納できるよう、専用の保管箱を自作して利便性を高めています。より強力なインパクトドライバーが必要な際は、他の部署から借りて対応しています。
ツールボックス: 技術部にはKTC(京都機械工具)の移動式ツールワゴンが備え付けられています。
4. 専門的な「鏡面磨き」の技術
超硬合金メーカー特有の作業として、金属組織の観察のためにサンプル表面を鏡面(ミラー仕上げ)にする工程があります。
手作業による研磨: エアー式のリューター(ポリッシャー)を使用します。先端に紙やすりや、ワセリンとダイヤモンドパウダーを混ぜたダイヤモンドペーストを塗布したバフを装着し、1cm程度の面積を磨き上げます。
素材による難易度: 超硬合金は、硬い炭化タングステン(WC)粒子と、比較的柔らかい結合材のコバルト(Co)で構成されています。コバルト含有量が多い素材ほど、手磨きでは表面が曇りやすく鏡面にするのが難しい反面、WCの粒子が細かくコバルトが少ない素材は鏡面にしやすいという特性があります。
自動研磨機: 精度を均一にしたい場合やサンプルが多い場合は、自動研磨機を使用します。サンプルを樹脂に埋め込み、水を引きながら5種類ほどの番手のプレートを使い、各工程10分程度かけて段階的に磨きます。
5. 最新の活動と業界の動向
自作の電力計測: 最近では、設備の消費電力を監視するため、M5Stackを使用してクランプメーター(電力計)を自作し、パソコンで遠隔監視できるようにしています。
耐摩耗工具: 話し手の会社が製造しているのは、主に「切りくずの出ない加工」に使われるタイマ工具の素材です。これには、アルミ缶やスチール缶の成形用金型、ワイヤーの引き抜き工具、コネクターの成形金型などが含まれます。
タングステン供給の危機: 中国の輸出規制の影響で、主原料であるタングステンの調達が困難になっており、コストが大幅に上昇しています。中国側が軍事目的(銃弾や砲弾など)で備蓄しているのではないかという懸念もあり、国際情勢の緊張が業界に影を落としています。リサイクルの推進や代替調達先の確保が急務となっており、量産部品の価格上昇も予想されています。